剣士「大丈夫かい、アンタ」女剣士「なぜ助けたのです?」

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女剣士「どうだ、といわれても」 剣士「え?」 女剣士「仕事の内容を聞いてもいないうちから、とても返事などできません」 剣士「あっ……そ、そりゃそうだよな、悪かった」 剣士「えぇっと……かいつまんで説明すると、ある商人の商品保管庫が」 剣士「ならず者集団に占拠されちまったから、追っ払ってくれって依頼なんだ」 女剣士「妙ですね」 女剣士「そんな商売の命運にも関わるような一大事、なぜ国の兵士に頼まないのです?」 剣士「……実は商人っていうのは、武器商人なんだ」 剣士「かなり非人道的な、法に違反するような刀剣類も取り扱ってるらしい」 剣士「国なんかに頼んだら、自分の首を絞めることになりかねないんだ」 剣士「それでなくとも、今王国軍は無数の派閥ができてゴタついてるって聞くしな」 女剣士「そういうことでしたか」
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