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翌日、泰三は会社のグループの全体における会議に出席していた。勿論、駄洒落でコンピュータを冷やすノート型コンピュータ、泰三曰く「駄洒冷式こんぴゅーた」も持参していた。
この会議には、グループのトップまで参加しており、はっきり言って泰三の全く知らない社長までもが出席している程に大きな会議だった。
「……我がグループの方針は変えず、私は、更に、磨きぬかれた技術を、導入していくべきだと、考えます……」
グループ会長の話の途中、泰三はコンピュータで自社の報告書をチェックしていた。よし、完璧だと思い、満足気にソフトを閉じた。
すると、ディスプレイ右下の方に、警告を表す大きなマークが浮かんでいた。泰三は眉間に皺を寄せ、マークをクリックした。すると、突然、コンピュータの内部から不思議な音がし始め、急激にノート型パソコン自体が熱くなりだした。
泰三はいつもの通りに駄洒落でコンピュータを冷やそうと目論んだが、会議中にもし駄洒落が他の人に聞こえてしまったらと思うと出来ず、だんだんイライラしてきていた。
「……くそっ、どうしたというんだ……」
呟くように声を漏らした泰三はノート型パソコンを両手を拳にして、ゴツンッと強く叩いた。
すると、ディスプレイに文字が浮かんだ。
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