夢の王子様!?

9/44
前へ
/377ページ
次へ
 ブランド物のシャツとパンツにレザージャケットを着こなしたその男は、まるで現実の世界の人ではないかのように美しかった。  サングラスをしているせいで目元が隠れているが、それでもその整いすぎる程整った顔立ちは極めて目立っていた。  まさしく、あの人こそ王子様!あたしは自分でも気付かぬうちに叫んでいた。 「あたしの王子様!!」  それが周囲を圧倒するような大声だったと気付いたのは、みんなが静まり、一斉にこっちを見た時だった。恥ずかしさで顔が熱くなる。逃げ出そうかと思ったその時だった。
/377ページ

最初のコメントを投稿しよう!

209人が本棚に入れています
本棚に追加