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ブランド物のシャツとパンツにレザージャケットを着こなしたその男は、まるで現実の世界の人ではないかのように美しかった。
サングラスをしているせいで目元が隠れているが、それでもその整いすぎる程整った顔立ちは極めて目立っていた。
まさしく、あの人こそ王子様!あたしは自分でも気付かぬうちに叫んでいた。
「あたしの王子様!!」
それが周囲を圧倒するような大声だったと気付いたのは、みんなが静まり、一斉にこっちを見た時だった。恥ずかしさで顔が熱くなる。逃げ出そうかと思ったその時だった。
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