プロローグ

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「………………マジかよ」 金髪の少年がパソコンの前で固まっていた。 少年は右の赤目と左の黒目でもう一度画面を凝視する。 方舟学園合格者一覧。 その下に数字の羅列があった。 その中の一つ。 135823。 それが少年の受験番号だった。 きっかけは受験料無料。 タダなら行くっきゃねえだろっ! ということで願書出して受験を受けた。 確かに受けたが…………… 「やってみるモンだな。これで人生勝ち組決定」 まさか受かるとは思っていなかった。 なぜなら少年が受けた高校は普通とは違うのだから。 方舟学園。 『高天原』が開発したバトルスーツ―――ノア。 核兵器さえ通用しない怪物兵器。 そのパイロット育成機関。 それが方舟学園である。 ノアの個別機体。その専属パイロットになれば年に一回の『大会』に出場するだけで、奨学金とやらがガッポガッポ貰えるらしい。 専属パイロットになれずとも、ノア育成機関は高度な教育を施してくれるし、ある程度の『優遇』があるらしい。 少年はそういうのに詳しくないから、よくわからないが。 たった一つだけ言えることがある。 「志望校落ちまくったのに最後の最後で大逆転。ツイてるな、俺」
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