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 僕の肩に寄りかかる彼女の頭。髪に指を通しながら、僕は言う。 「コスモス、本当に綺麗だね」  やっぱり、この場所を選んで良かった。始まりの場所。美しく、天もとても近い。  貴女と僕の永遠の場所……。 「あっ、そうだ。これ忘れるとこだった」  ポケットの中にしまっていたビロードの小箱。その中から取り出した、小さな石のついた指輪を彼女の左手薬指にはめる。 「ぴったりだね。よく似合ってるよ……。愛してる」
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