23人が本棚に入れています
本棚に追加
決め台詞だろう、多分。
正直背中が冷えた。
王族が狙われたとなれば白国も動かざるを得ない。
(行方不明……か)
今事実として起きているのはそれだけでロットが他に述べたのは全て推論でしかない。
「もしそうだとしたら、何故青が狙われなければならなかった?」
「弱かったからじゃ?」
臆面もなく答えが返ってくる。
当たり前のことだとでも言いたそうな顔つきだ。
「黒が強弱で敵を選ばないのは歴史が証明している。
それに青はけして弱くはない。
長い戦いで疲弊しきっているだけだ。
平和を知らない黒には無関係な事情だな」
青国は今回の地球観察が提案されなければ、黒国によって滅亡は時間の問題だった。
士気が落ちることのない黒国を相手に数十年も戦争を続けた結果、それほどまでに追い詰められてしまった。
どんな相手にも挑み、勝つか目標が変わるまではやめない。
それが黒国だ。
長い歴史の中で黒国によって滅ぼされた国が一つに留まっているのは他の国の奮闘と奇跡の連続によるものだ。
「そもそも狂言かもしれない」
最初のコメントを投稿しよう!