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四ヶ国が協力し合えば戦争になったとしても勝てる。
しかし相手はなにしろ黒。
戦い続ける最強の国。
生半可な被害では済まないだろう。
誰が、どれだけ、どこに、どんな指令を与え、どれだけの兵を出す? 探り合いが始まった時点でそこに協調はなかった。
荒れるとわかっていて自分の領地を戦地にしたくはない。
国民を危機に見舞わせたくはない。
兵に危険な任務を負わせたくはない。
話し合いが白紙に戻ろうとした時、逆に黒の代表が提案した。
争いをやめるならば共に他世界を制圧しよう。
皆青ざめた。
他世界へ進出する方法は確かにある。
それは次元の歪み。
暗く冷たい世界から別の世界へと移動する唯一の抜け穴。
彼らの生命力は強い、暗く冷たい大地でも不自由はない程に。
他の世界で一つだけ充分に生活が可能な世界があることは、過去何度か送り込まれた諜報部隊が証明している。
更に彼らに比べればその世界の住人は弱い。
争えば戦いにならない程に。
侵略など子供を転ばせるようなもの。
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