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今日はコウと別れ話をした。
また僕は嘘泣きをつかった。
コウのことは好き。
他の奴らもみんな。
やめられない刺激。
もう中毒のようなもの。
浮気なんて数えられないくらいしてきた。
大抵の奴は僕の浮気性な性格に呆れて去っていく。
その度に嘘泣きしてきたからもう「泣く」なんて息をするのと同じくらい簡単。
でもひとりだけ、
ゆうの前では泣けない。
たぶんゆうは本気だからだと思う。
ゆうに弱いとこ見せたくないとかいう小さいプライド。
「好き」そんなのじゃ全然足りない。
「愛してる」
絶対にゆうだけは失いたくない。
それ程本気でもやっぱり浮気をやめるなんてできなかった。
ゆうは許してくれる。絶対に。
そう考えていたから。
その夜、ゆうは電話に出なかった。
だから「寝てる?起きたら電話ちょうだい」とメールをしておいた。
起きてみると着信が一件。
-コウ-
ゆうじゃなかった。
もうお昼すぎだよ?なにしてるの?
不安になって電話もメールもしたけど全然駄目。
俺はゆうの家に行くことにした。
心配だったからちょっと顔見れたら帰るつもりで。
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