第一章

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その場にしゃがみ込んでいると金属が擦れ合う音や複数の人達が走る音がする。 場所は、自分の後ろの方と前の方から来ている。 前から来る人達は、日本の日の丸が付いている。 後ろから来る人達は日の丸が付いていない。 場所的には、由紀は敵国と味方に挟まれる形になっている。 「君!大丈夫かい?」 「はい」 会話をしていたが、発砲音で会話を掻き消された。 今まで喋っていた自衛隊の人達は、額から血を流して倒れた。 「ねえ!起きてよね!」 「うち死んじゃうよ!」 揺らしても起きない。 敵の兵士は、だんだんと近いて来ている。 この場所から見て、数は六。
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