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「クソッ!」
体格の良い一人の男が
叫んだ。
この男がいる部屋、
ここは窓がなく、
そして真っ白な部屋だ。
白色の光が蛍光灯から
発っせられ、部屋を
照らし続けている。
部屋に唯一ある、
固く閉ざされた金属の
扉は静かに閉じている。
ここがどこか。
そして何をしているか。
男は少しだけ知っていた。
ここは研究施設だ。
それも人体実験を行うような
非道な施設。
そして自分が被験者であることも
知っていた。
ここに来て一週間。
最初の日に注射を受けたこと
以外は特に変わったことは
されていないが、
時々、兵士のような
武装した人間が部屋を
見に来る。
アサルトライフルを
持った兵士だ。
少し話しを持ちかけて
応じた兵士は一人しか
いなかったが、
そのおかげで僅かに
この施設が実験施設だと
いうことを理解したのだ。
そして俺はピリピリしている。
理由はこの部屋だ。
白しかない部屋は
やけに圧迫感を感じる。
それに何をされるか
わからないのにここに
長々といるわけにはいかない。
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