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「ねー樹くん、帰り皆でカラオケ行かない?」
昼休み、お昼を買いに購買に行った帰り、通りかかった隣のクラスから聞こえて来た声に、つい足を止めてしまった。
「んー、俺はいいや。」
見れば、一人の女の子に捕まっている長沼がいた。
「えー何でぇ?何か用事?昨日も断られたんだけどぉ」
「昨日は、委員会。
今日は帰り送らないといけない人がいるから無理。」
「送らないといけない人?
え?彼女?」
女の子の食いつきっぷりに若干迷惑そうな長沼。
何だ、そーゆー子いるんじゃん。
やっぱ、冗談なんじゃん。
本気で考えちゃって、バカじゃん私。
それ以上、話を聞く気になれず、教室へと戻って、待って居てくれた千春の元へ向かう。
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