第1話 始まり

10/18

159人が本棚に入れています
本棚に追加
/458ページ
そして、日が暮れすっかり暗くなり俺はある所へ行く為に外へ出た。 夜になり気温が下がり少し肌寒くなっている。 夏から秋へと季節の変わり目だ。 日中もまだ少し汗ばむ時もある。 残暑も終わりに近づいてきている証拠だ。 俺の向かう所はと言うと、ゼウスが夢の中で脳に焼き付けてくれたゼウスの使者がいる。というオフィスビルの地下の駐車場に向かっている。 俺の気持ちはと言うと正直楽しいとは言えない。 やはり、自分の大事な人を奪った怪物に復讐したい憎悪。 そして、自分と優梨を襲った怪物の正体の興味。 その復讐の力で自分は本当の自分ではいれなくなる不安。 様々な気持ちや感情が渦巻きながら目的地へと淡々と進んだ。 そして目的地に着き俺は辺りを見回した。 そして、俺の目に白いローブを被った中年の男がいた。そして、俺に話し掛けた。 『貴方が飯島大翔さんですね?』 中年の男の声は思っていたより低い声で俺に話し掛けた。 「あぁそうだ。」 『聞きましたよ。貴方、力が欲しいそうですね?』 「あぁ、でもあの怪物の正体も知りたい。」 『あぁ良いですよ。でも…奴らの正体を聞いたら貴方は強制的に奴らと戦う事になりますよ。それでも良いですか?』 「あぁ、それで構わない。俺はあの怪物を一人残らず殺すと決めた。だってアンタらが復讐する力をくれるんだろ?」 俺の目には迷いはない。 『良い目をしていますよ。個人的にそんな人間は好きです。おっと…名前を言うのを忘れていました。私は全能の神ゼウス様の使者のヨハネって言います。普通にヨハネって呼んで下さい。』 と少し遅い自己紹介をしたヨハネ。 「それじゃ、ヨハネ。あの怪物の正体ってなんなんだ?」 ヨハネは口を少しニヤッとしながら話し始めた。 『奴らは私と一緒で全能神ゼウス様の直属のしもべの使者です。』 俺はヨハネからの口からとんでもない事実を知った。 そして、俺は唖然とし、下を向いてしまった。 コイツらが優梨の敵ダト… そして、怒りが込み上げてくる。 そして、ヨハネは話しを続けた。 『まぁ、使者は使者でも…ゼウス様に反逆した使者ですね。』
/458ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加