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「でも…俺が……俺が弱いせいで…俺が弱いせいで優梨が死んじまって…」
俺は涙を流しながら言った。
そして、おばさんは俺の手を優しく包み込む様に手を握ってきた。
「ひろ君…自分ばっかり責めちゃダメよ…ひろ君も本当に死にかける程重傷だったのよ。だってひろ君は10日間も目を覚めなかったのよ。だから自分ばかり責めちゃダメ!」
おばさんの言葉は嬉しいだけど…
素直には喜べない。
そして、おばさんは優しく話し掛ける。
「ひろ君…退院したらおじさんとおばさんのお家においで。ひろ君には辛いかもしれないけど…」
「おばさん悪いですよ…だって俺…」
「ひろ君…だって今は一人暮らしだけどちゃんとご飯と食べてないでしょ。ねぇお父さんも良いでしょ?」
「あぁ…僕も大歓迎だ。」
「私もよ大翔。退院したらウチに住もうよ。」
こんなにも俺は優しい人が周りにいる事を実感した。
俺には両親がもういない
小さい頃に両親を交通事故で亡くした。
高校を卒業するまで施設で育った。
小学の頃は学校が終わればおじさんとおばさんのやっているレストランでご飯やおやつを作ってもらい食べていた。
高校卒業と同時に一人暮らしも始めた。
「優菜…おじさん…おばさん…本当に有難うございます。」
「良いのだよ大翔君。」
「良いのよひろ君。」
「退院したらおいで大翔。」
最後に俺は頭を下げた。
「おじさん、おばさん。退院したらおじさんとおばさんのお店を手伝わせてくれませんか?住まわしてくれるんですから…」
おばさんは嬉しそうに言う。
「あら良いの?ひろ君。ひろ君なら安心出来るわ」
「そうだな。ちょうど人手が足りないから募集する所だったんだ大翔君なら店は大丈夫だ。」
「おじさん、おばさん。有難うございます。」
俺はお礼を言った。
「じゃあ私達はそろそろ失礼するね。ひろ君。」
「また明日もお見舞いにくるね大翔君。」
「じゃあ明日ね大翔。」
そして優菜、おじさん、おばさんの3人は病室を後にして帰っていった。
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