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「……!」
赤城は気づく。
自分が本来説明するはずだった事を、『敵勢力』がベラベラ喋ってくれている。
「それが『東校舎』『西校舎』『その他』です」
「『東校舎』は秩序を理念とした、ある程度のモラルが約束されたグループ」
「警官、P.M兵士、民間人などが混同してます。老人や少年少女が多くゲームの趣旨を理解してない人が多いです」
「リーダーは実力者であるP.M兵士ですが、安全のため素性は明かしていません」
「『西校舎』は好戦的な人物が多く、殆どがゲームの趣旨を理解し楽しむ暴徒ばかりです」
「数は少ないですが腕っぷしが強く攻撃的な人物が対多数で、私は『西校舎』の側です」
「リーダーのカリスマ性が高いのか、統率力に優れてはいますが人命は順守してません」
「そして『その他』。独善的に行動、またゲームの趣旨を理解せず彷徨いている者達」
「それが私達よ」
赤城が急に口を開く。
「話だけ簡単に理解できるしょう?用は『殺し合い』のゲームよ。ゲームなんて言葉も甚だしい」
「そんな事してないで、脱出の方法を探るのが当然の事じゃないの!みんな馬鹿げてる!」
「両方のリーダーが死んだらどうなるんスか?」
赤城を無視して、銀次がそう問い掛ける。
「……リーダー権限を交代します。リーダーには『札』が渡されており、『札』を持つ人物が権限を得られます」
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