38人が本棚に入れています
本棚に追加
「あの女狐……。
寄りにも寄って、招待状で手抜きしやがって……」
青年は便箋を綺麗に畳んで封に戻す。
「これじゃあ、来る来ないの問題じゃないな。
天誅は下さないでおいてやる」
「……って事は?
まさか、貴方は私を殺しに来たんですか!?」
「丑三つ時に来いと言って、来なかったんだ。
それだけで、あんたの辿る運命は決まる」
……い、悪戯じゃなかった……。
「まぁ、あの女の手抜きのお陰で、あんたは助かったわけだ。
だが、そこでみすみす逃がす程、俺は情は深くない」
堂々と宣言するべき所では無いでしょう……。
最初のコメントを投稿しよう!