黒の招待状

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「あの女狐……。 寄りにも寄って、招待状で手抜きしやがって……」 青年は便箋を綺麗に畳んで封に戻す。 「これじゃあ、来る来ないの問題じゃないな。 天誅は下さないでおいてやる」 「……って事は? まさか、貴方は私を殺しに来たんですか!?」 「丑三つ時に来いと言って、来なかったんだ。 それだけで、あんたの辿る運命は決まる」 ……い、悪戯じゃなかった……。 「まぁ、あの女の手抜きのお陰で、あんたは助かったわけだ。 だが、そこでみすみす逃がす程、俺は情は深くない」 堂々と宣言するべき所では無いでしょう……。
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