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「逃がしてもらえないんですか……?」
「当たり前だ」
うぅ……。
折角逃れたと思ったのに……。
「来い」
次の瞬間、返事を返す間も無く、青年が私の目の前に迫ってきた。
怖くなって、目を瞑った。
風を切る感覚。
誰かに抱かれている感触。
「……?」
何が起こったのかと、目を開ける。
眼下に広がるのは、小さくなった新撰組屯所と広い京の町。
まさか……。
「空飛んでるーーーーっ!!?」
「騒ぐな」
「無理ですよぉ!!
てか、何で飛んでるんですか!?
私、どこに連れて行かれるんですかぁ!!?」
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