黒の招待状

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---土方 歳三--- 『いただきまぁーす!!』 鼓膜が切れる程の痛みに近い叫びと共に、今日もおかず争奪戦が開戦。 もう、第何百回目だろう。 後で止めなければ。 今止めないのかって? あんな下らん喧嘩を仲裁するより、沢庵を頬張っている方が俺にとっては遥かに有意義だ。 と言う訳で、早速沢庵を口に入れる。 好物を味わっている間は、至福の時だ。 なるべく顔に出さないようにはしている。 出せば、総司が光の速さで俺をからかいに来る。 五切れ目の沢庵。 神谷に、俺の分だけ二切れ多くして貰ったんだ。 あいつは、いい奴だ。 俺をからかう事と剣しか頭に無い甘党野郎とは違って。 「ひーじかーたさんっ」
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