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二人共、この鬱陶しいくらいの喧騒の中でも俺に気付いた。
「どうしましたか?
沢庵、美味しくなかったですか?」
夕餉の最中に俺が来る=沢庵が不味い。
と、あいつの頭に定着してるらしい。
「そうじゃない。
沢庵は美味かった」
「良かった」
「その紙は何だ」
神谷は、黒い紙を差して。
「これは、藤堂組長が巡察の最中に誰かから預かった手紙です。
因みに、私宛ですよ」
「寄越せ」
と言いながら神谷から手紙を強奪し、読んでみた。
……。
……。
……。
何だこれは?
「平助。
こんな奇妙な手紙、誰から預かった?」
「金髪の、綺麗な女の人から。
名前は、名乗ってなかったから知らない」
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