マニアックス 一学期

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シッ!と 森下 キリが 口元に 人差し指を当てながら シュンに近付く。 突然、ガバッ!と シュンが 起き上がると 同時に 森下 キリが 飛び乗った。 わっっ! おでこが ぶつかり イテテと 目を開けると シュンは 完璧に 森下 キリの下敷きになっている。 「イテーな。何すんだよ…。つうか…どけ」 凄みを効かせると ヤツは 瞳を伏せて フルフルと 首を 横に 振った。 「は?重いんですけど…。それに 俺 今日は 学校休んで 寝るから…」 「だ…だめ!学校は 休んだら駄目だ!ち…遅刻して行こうよ」 なんで コイツ どもってんだ? おかしな態度 取りやがって…。 「シュン…」 「なんだよ?早くどけよ」 全く 何なんだよ?この体制 マジ ちょっと ホモみたいで 嫌なんだけどっ!俺はっ! 「どうしよう…」 「だから さっきから 何なんだっつーの。早く どけっ!」 「どけない…。だって…何か 俺 朝から 元気に…なったみたいで これ どうしたら 良いかな?」 ああっ? んな事 俺に聞くなー! 「自分で 何とかすれば?」 「えっ…。酷いよ…シュン。むしろ 君のせいで 強制的に こうなった訳だし 責任 取ってよ」 責任だとー! なんでっ?なんで 俺が コイツの元気になったムスコの責任取るんだよ? 完璧ホモになるじゃねぇか! 今だって 知らない間にレベルアップしてっし…。 その責任は― そこまで 考えて 止めた。 昨日から ずっと そんな事ばっかりだ。 コイツの事 ばっかりー 「シュン…ダメ?」 「ダメに決まってる。放っておけば その内 治まるんじゃない?」 ああ…学校 休むの無理だ。 コイツ 俺が 学校行くまで 絶対に 家に居るだろうなあ…。 「じゃあ…放っておく。でも 治まらなかったら シュン 責任取るんだよ?ほら こんな状態じゃ外歩く事も 出来ないし…」 コイツ 治まらせる気ねぇ!!
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