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「違うよ。シュン…。それはさ…これ以上 シュンの側に居たら 限界だったから」
はっ?限界とは?
「なんだ…シュン。今朝の口ぶりで分かってくれたと思ったのに やっぱり 分かってなかったんだね」
今朝の口ぶりって こいつの立場とかの話だ。
分かってるさ。
甘えたくないとか あまりベタベタと一緒に居たくないとかそんな事だろ。
「限界ってのはさ。シュンを襲ってしまいそうだったから。無理矢理 そんな事 シュンにはしたくないから だから 自宅に戻りたかったんだ。マジ 溜まりすぎて おかしくなりそうだったから…」
衝撃的な事実に シュンの頭の中は何かに撃ち抜かれたみたいにガーンガーンと鳴り響いた。
かなりのダメージだ。
「俺は 必死に我慢して我慢していたのに シュンが惑わせるような事を言うし…。それに…正直に、ヌきたいとか言えば…シュンが怒ると思ったし…。そもそも、大好きなシュンの家で…そんな事、出来る訳無いし…」
そう…だったのか。
シュンは ガクリとうなだれた。
確かに 夏休み前に好きだと告白したけれど キス以上は まだ 覚悟が出来ていないから待って欲しいみたいな展開だった。
だから 水泳大会の時に ここぞとばかりにキス以上もして良いと言ったのに…。
「俺は キ、キス以上の事をして良いって言ったよな。大会の時に…」
なのに 何故 キリは そんなに我慢したのか分からない。
「シュンは 頑張ったらって言っただろ?俺は結局 大会を棄権したから ダメなんだろうと思ったんだけど…」
餌付けに思われてた!
確かに あの流れだと そう考えるかもしれない。
完璧に言うタイミングを間違えていたのだ。
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