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「え…えぇ?」
一気に捲し立てた俺に混乱したのか、それとも意味が分かって無いのか。
ま、多分後者だろうが。
『俺の理性が働かなかったら、今頃お前は抱かれてるだろうな。此処で。俺に』
顔を上げて真面目な顔して、地面と自分を交互に指差す俺。
「だっ!?」
だっ!?って何だよ。
目を白黒させて言葉が続かない莉亜に笑いそうになったが、真面目な顔のまま揺れる黒曜の瞳を見つめる。
『俺はお前が好きだから抱きたい。直ぐにでもな』
「!」
ビクッと身体を縮ませる莉亜に小さく笑い掛けた。
『だが俺はお前を好きだから、力ずくで奪う様な事したくねぇ。分かるか?此処に二つの想いを抱えて大変なんだぜ?』
フッと笑いながら胸をトントン叩いて見せた。
『お前が俺を好きになってくれなきゃ、無理矢理抱いても意味がねぇ。だから耐える。耐えてるが…口付けだけは我慢出来無くなっちまう。どうしても』
「…」
赤くなって俯く莉亜の解れた髪を指に絡め取った。
『莉亜、聞かせてくれ。お前は俺に口付けられて…嫌か?』
「えっ」
パッと顔を上げた莉亜の頬に指を滑らせる。
『俺に口付けられると嫌か?』
「ッ…!……嫌、や…無い…」
『ならもう。早く、全部俺に落ちちまえよ』
「!!」
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