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僕はとても本人には言えないが…
何と言うか…性格の方がいまいち可愛くないと言うか…遠慮が無さすぎると言うか…うーん…
「桂さん」
「……ん!?」
「ん？じゃないですよ。大丈夫ですか惚けましたか耳は聞こえてますか」
「……」
前言撤回。性格だけは全然可愛くない。
「…ぷっ」
隣を見ると口元を隠し必死に笑いを堪えるお松…
ハァ…何か胃が…
「で？」
いつの間に火を着けたのか煙管を吹かしながらギンッと見つめて来る。
綺麗な顔だけに迫力があるのでつい僕は目を逸らしてしまう。
「いや、だからあの子は居ないんだ」
お松の笑いが途端に治まったのを気にしながら栄太に言った。
「…それは聞きましたよ。何度も同じ事言わないでもわかりますよあぁ惚けの症状ですかでも俺が知りたいのはその理由です思い出しましたか」
…息が！何で僕が苦しくなるんだ！
「ハアァ～。理由、そう理由だがね…」
…うーん…
「お、お松と…派手にやっちゃったみたいでね？」
頬をポリポリ掻きながら隣を見ると、ギョッとした様に一瞬目を見開いたお松。
だが直ぐに苦笑いに作り変え頷いた。
…あれ？
何か…イテテ！足！つねってるし！
「ごめんなぁ栄太はん。えらい派手な喧嘩で…暫く出て行くゆうて飛び出してしもたんよ」
イデデデ！
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