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滑り落ちた驚きや、全力で駆け上がった事で息が乱れていた。
だが、そんな事を気にしている場合ではない。
乱れた息のまま、ドアノブに手をかける。
そのまま、ドアを開けようとしたが躊躇してしまった。
ここで、急にドアを開けてビックリした拍子に足を滑らせたら‥‥
そんな考えが頭をよぎる。
ダメだ!ここはゆっくりと‥‥
自分を落ち着かせるように大きく息を吸い、ドアノブをゆっくり回して少しだけドアを開けた。
ドアの隙間から外を覗くが、誰も見えない。
誰も居ないのか?これぐらいの隙間からじゃ見えない位置なのか?
それとも‥‥
嫌な想像が、冷たい汗を全身から吹き出させる。
緊張のせいか、唾を飲む音が大きく聞こえた。
だが次の瞬間、視界での確認ではない方法で屋上に人が居る事を確認する事が出来た。
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