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風になびく純白の髪。
髪が太陽の光を反射させ、まるで光り輝く翼のよう。
それはまるで、白い翼を持つ天使の後ろ姿。
神々しいとは言い過ぎかもしれないが、その後ろ姿は人とは思えないほど綺麗だ。
歌声を聴いて身動きが出来なかった時とは違い、今度は惹かれるようにドアから離れ、ゆっくり白い翼の天使に近付いていった。
足音を立てないように意識して歩いた訳ではないが、自然と音が出ないような丁寧な歩き方になっている。
たが、何かに気付いたかのように天使は不意に後ろを振り向いた。
「‥‥あっ」
驚いたようなセリフを吐くが、声は驚いていない。
そして、その顔は感情を無くしてしまった無表情な美少女だった。
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