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「本当に綺麗な髪ですね。普段、どのような手入れをしていらっしゃるのですか?」
「……特には」
「何もしないでこれなの!?神だね!じゃあ、シャンプーは何使ってるの?」
「…………?」
少し考えた冬月は、俺の予想を遥かに超えた事を言い出す。
「……海と一緒」
「海って、空の妹の海ちゃん?」
無言で冬月が頷く。
この瞬間、俺は全力で神に祈った。
頼む!頼むから余計な事は言わんでくれ!
さっきまでの和やかな空気は吹き飛び、真冬に戻ったような冷たい空気が俺を包む。
「……昨日は空と一緒のお風呂に入ったから」
被爆!
「うおおおっ!?なぜ、意味深い言い方をする!?」
「……間違った?」
悪びれる様子もなく首を傾げられた。
もう俺にはツッコむ余裕も、訂正する余裕もない。
「やりますね空」
「おぉ、スクープゲット!」
「発情期が!」
「ハレンチなっ!」
四者四様の目に晒されるしかなかった。
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