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シャワーを終わり、脱衣所で身体を拭く。
髪を乾かしながら、いつものように体重計へ向かう。
「…104か。もう少しだな。」
誰にともなく呟いてみる。
「お兄ちゃ~ん!遅刻しちゃうよ~!」
扉の向こうからユキの声が響く。
「もぅ少し鏡で自分の肉体を見たら行くから。」
「変態。」
軽く返事を返すも、バッサリだ。
まぁいつものことと気にしない。
うん、気にしてないぞ、僕は。
リビングに着くと、純日本食といった朝食が並ぶ。
炊きたての米に油揚げの入った味噌汁、漬け物にメインは紅鮭。
米好きな僕としては、食欲をそそるメニューだ。
「いただきます!」
運動会で、よーいドンッの合図が鳴ったかのように一気に米をかきこむ。
「お兄ちゃんそこまで急がなくても…」
ユキに呆れ顔で注意されつつも、僕の勢いは止まらない。
「今日は夕飯香と食べて帰るから!」
そう切り出したのは、4杯目のおかわりの時だった。
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