第1章 はじまりの朝

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シャワーを終わり、脱衣所で身体を拭く。 髪を乾かしながら、いつものように体重計へ向かう。 「…104か。もう少しだな。」 誰にともなく呟いてみる。 「お兄ちゃ~ん!遅刻しちゃうよ~!」 扉の向こうからユキの声が響く。 「もぅ少し鏡で自分の肉体を見たら行くから。」 「変態。」 軽く返事を返すも、バッサリだ。 まぁいつものことと気にしない。 うん、気にしてないぞ、僕は。 リビングに着くと、純日本食といった朝食が並ぶ。 炊きたての米に油揚げの入った味噌汁、漬け物にメインは紅鮭。 米好きな僕としては、食欲をそそるメニューだ。 「いただきます!」 運動会で、よーいドンッの合図が鳴ったかのように一気に米をかきこむ。 「お兄ちゃんそこまで急がなくても…」 ユキに呆れ顔で注意されつつも、僕の勢いは止まらない。 「今日は夕飯香と食べて帰るから!」 そう切り出したのは、4杯目のおかわりの時だった。
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