彼女

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今、俺は自宅──徒歩10分位の場所に向いて歩きながら“彼女”について考えていた。 (何で俺、さっきあんなに苛ついたんだ?) 自分も同じようなことを考えていたのに。 (まぁ…いっか。もう会うこともないし) 頭を掻きながら思考を切り替える。 自宅に着いた俺は冷蔵庫から缶ビールを取り出し一息に呑む。 「……ふぅ」 缶ビール片手でソファに座りのんびりすると、また“彼女”のことについて考えていた。 (あいつ高校生ぐらいだよな。制服着てたし) 「って、だぁぁ──!」 髪を掻き毟りながらじたばたする。 (さっきから何考えてんだ俺!……気持ち悪いなぁ俺) “忘れろぉ考えるなぁ”と呟く俺は、とても人に見せられるものではなかった。
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