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『やめないかお前たち!! もうすぐ一限が始まるぞ!! 席に着きなさい!!』
『授業なんかやってる場合じゃねえだろ!』
『先生! 先生は知ってたんですか!?』
『ていうか気持ち悪い! なんで普通に学校来てるの!? 信じらんない!』
『ちょっと! いい加減にしなさいよ!』
学校に着いて、教室のドアを開けようと手をかけた態勢のまま固まる俺。なんだ? なんで皆してこんな怒鳴ってるんだ?
最初の怒鳴り声はスティオール先生。最後に叫んだのはエリか? ていうか『気持ち悪い』って……。
なんだそれ。意味が分からない。
わけも分からないまま鼓動だけが速くなる。状況も掴めていないっていうのに嫌な予感しかしなかった。ここんとこは教室だって平和だったのに。もともと少し陰口言われてたティリーも、ランクをさらに下回る俺の登場でほとんど言われなくなってたし。その俺に対しても『かわいそう』の感情の方が上だったみたいで、からかってくる人は減ってきたし。
なのに、なんなんだよ。
何が起きてるんだよ。
なんでこんな、皆して怒鳴り合って……
その時だった。
全身にピリッと伝わってくる静電気みたいな感覚。それは間違いなく魔力の気配で、その中に混じえられた殺気が針のように毛穴を刺激してくる。一瞬にして分かった。アークだ。
「あいつ、何やって……ッ」
アークがキレて魔法をぶっ放そうとしてるのを察し、慌ててドアを開ける。そこに飛び込んできたのは信じられない光景だった。
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