魔王「ん? 人間の小娘か…」

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魔王「ん? 人間の小娘か…」

少女「こ、殺さないでください…」 魔王「ふん、我は魔王だぞ? 貴様のような情けない人間、いたずらに殺しても部下どもに呆れられるだけだ」 少女「そ、そうなんですか…?」 魔王「それより、貴様は何故そんなにボロボロなのだ? 我は暇だ、退屈しのぎにはなるかもしれん。言ってみろ」 少女「わ、私…近くの村の屋敷でお館様の小間使いをしているんですが…」 魔王「村の屋敷…ああ、あの魔物をペット同然に扱っている胸くそ悪い人間か…」 少女「お館様がペットを逃がしてしまい、小間使い全員を叩き出して、見つけるまで帰ってくるなと…」 魔王「ふむ。容姿も魂も醜いと思っていたが、同族にまで手を上げるか。我々魔族は同族を見捨てぬ、唾棄すべき者だな、そいつは」 魔王「そうだな…前々からあの男は目障りだった。ちょうどいい口実ができたか」 少女「えっ!? そ、そんな…何をするつもりですか!? 待ってください!」 魔王「貴様ごときが我に意見するのか? 構ってられんな。行くぞ部下」 部下「そう言うと思って既に村ごと焼き払っておきました」 魔王「おのれ…」
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