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「久しぶり!」
「お久しぶりです!」
有紀は美沙子と紅茶で乾杯した。
有紀は近況報告をした。
気がつけば、孝二のことばかり話していた。
「でも、よかったわ」
美沙子は本心から言った。
「いいお兄さんだったんじゃない」
「そうですね。
もう、あたしも“お兄ちゃん”って呼んでるんですよ」
「すごい進歩だわ」
「だから」
ふたりはキャラキャラと笑った。
そして有紀は真顔になる。
「でも、」
美沙子は有紀をみつめる。
「おじさんを“お父さん”とは呼べません」
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