有紀

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「あたしにとっての“お父さん”は、この全世界のなかで、あとにも先にもたった1人だけ」 美沙子は紅茶を一口飲む。 「パパが浮気したのはね、 その相手の女の人ね、リストカットしてギリギリ発見されたの。 一命をとりとめた後もね、何度もその人は色んなやり方を繰り返したの。 パパの親友の彼女だったのね。 その親友だった人、事故で………いなくなったの。 だから、パパは彼女のことを放置できなかったみたい。 そしていつしか、我が家には帰ってこなくなった」
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