人間嫌いの人間

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彼女と別れた俺は足早に部屋へ帰宅する。 なんだか今日はうろつく気にはなれなかったからだ。 部屋に帰った俺はすぐさま奥に進もうとする。 ガサッ 「………」 だが、俺は足元にあった便箋を踏んだことで一旦止まらざるを得なかった。 拾い上げてみるとよく見る茶封筒でそこには俺の宛先しか書かれていなかった。 「ふぅ…」 俺はため息を付きながらそれをそのままゴミ箱に投げ捨てた。 書かれている内容は見なくてもわかる。 ここ一週間毎日のように来ている手紙なのだ。 確か最初の内容は 『ようやく見つけました あなたがあの方二人のどちらなのかは存じませんが、我々と一緒に戦いませんか?』 というバカバカしい内容と連絡先だった。 普通なら誰もが興味も持たずそのまま捨てているが、『あの方二人』という文面が気になった俺は最初の手紙だけは残している。 まあ、その後に送られてきた手紙はバカバカしい物で特に興味を引くものではなかったのでこうして捨てているのだが…… どうやら今回は二通あったようで重なっていたそれはゴミ箱から軌道を逸らして床に落ちる。 これまでなかったことなので何が書いてあるかさすがの俺も気になってしまい、茶封筒を開封し、中の紙面を取り出す。 「なんだそりゃ?」 内容を読んだ俺は思わずそう呟いてしまう。 その内容とは… 『手紙での接触は困難と我々は判断した もし今回の手紙での接触ができなければ、明日直接伺いに行かせてもらう』 とのことだった。 「……ま、気にすることはないだろう… ずっと無視してればその内諦めるだろう」 だが、俺はそう結論づけると制服を脱いでシャワーを浴びに浴室へと向かった。
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