プロローグ

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変に目立っちゃったなぁ…。 しばらくは自室から出ることも控えなきゃいけないか。 まぁ…したい事があったし、ちょうどいい機会が出来たって考えとくかな。 「…なぁ、聞いてるか?」 「ん? ごめん、考え事してた」 「まったく…。もらった罰は何なのって話」 「反省文と1週間の謹慎」 「へぇ…、その1週間は何するつもりだ?」 「もちろん謹慎するよ」 「ウソ!? ずっと寮に籠もるのか?」 「当たり前じゃない? 周りに迷惑をかけてしまったんだし、変に目立ちたくないからね」 「そっか。ま、何かあれば声をかけろよな。同じ講義のノートくらいなら見せてやるから」 「ありがと。助かる!!」 「じゃあな」 あれ? もしかして私の寮まで送ってくれたのかな。 優しいトコあるじゃん。 ハルはクラス委員長で責任感が人一倍強いから、私の安否と処分を早く知りたかったんだろうなぁ…。 ハルの責任感や正義感は押し付けがましくないから鼻につかないけど、協力しないと周りには一方的に悪者に映るから対応に気を使う。 つまりまぁ、ちょっと面倒くさい相手だったりする。
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