最初の物語

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次の瞬間、豊岡の化身は真っ暗闇の中にいた。 「誰だい? この僕を瞬間移動させるなんて相当な存在だよね。僕に何の用があるんだい?」 豊岡村の化身の前に光の塊が現れた。 「なるほど、君も僕と同じ形を持たないエネルギー生命体と言う訳だね」 光の塊が豊岡村の化身に話しかけた。 「私の名は銀河勇者神団のノーテンス。そなたに頼みがある」 「頼み? エネルギー生命体のよしみだ。受ける受けないは内容を聞いてから判断するよ。言ってごらん」 「こことは別の世界の地球には宇宙から来た多くの悪しきいにしえの邪神が封印されている。だが、邪神の内の一体は力の一部を封印する事が出来なかった。その力の一部が今、邪神の封印を弱めようとしており、このままでは邪神が目覚めてしまう。それを阻止して欲しい」 「それは大変な話だね。でも僕には何もメリットが無い。断る方向でいかせてもらうよ」 「奴は全ての世界を一つに統合し、その世界を混沌の世界にしようと企んでいる。そなたの世界も関係無い話では無い」 「そうは言っても乗り気にはなれないね」 「そうか。銀河一の大都市、ギンガトキオシティにあるギンガビックサイトで今度太陽系フェアを行う。そこに豊岡村の特産ブースを設けよう」 「へぇ、それはこちらとして願ってもいない好条件だね。わかった、引き受けよう。それで、その邪神は何て言うんだい?」 「這いよる混沌、ナイアルラトホテップ」
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