015

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  アンは、素早いドリブルでゴール下からサイドに抜けると、矢のようなボールを沙羅に送った。 味方チームは、自陣に戻り切れていない。 何とか横から香也が割って入ろうとする。 しかし、ボールはあっという間にレッグスルーされる。 ボールの行方を見失った香也の動きが一瞬止まる。 それを待っていたかのように、沙羅がぐいと体を入れて前に抜けた。 「何だ。今のは」 渚は自分の目を疑った。 瞬きする間に、沙羅はおそらく3メートル以上位置を変えた。 渚にはそれが、姿を一瞬消して3メートル以上先に突然現れたように見えたのだ。 .
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