プロローグ

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  春の日の空に浮かぶ絹雲を、ミルクチョコレートで染めあげたような髪だった 髪はぼくの鼻をそっと撫で、風のように遠ざかっていった バニラの香りが、あっという間に染みこんで、胸がトクンと脈を打つ こんな気分になったのは、生まれてはじめて…… .
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