アイドル

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仕方ない。 アイドルとしての頭角を表した俺に照れている、というのはしょうがないことだ。 この熱が冷めるまでは待つとするか。 だがしかしこんな殺風景な教室で母上が作ってくれた弁当を食う気にはならんな。 こういう時は屋上がベストか。 屋上には先客がいた。 だが一人だ、この広い屋上で一人とは寂しそうだな。 御一緒してやろう。 そっと後ろから近ずく。 「失礼、お隣空いているかな?」 どうやら女生徒のようだ。 振り向いた彼女は美しかった。
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