先輩×後輩

4/12
前へ
/25ページ
次へ
結局僕はこいつについていくことにした。 てか、強制的に連れてこられた。 「あらためて、俺は矢野恭介。 3年だ。」 「3年!?あんた先輩なの?!」 「お前は?」 「2年…。」 こいつが先輩…。 ちょっとムカついた。 「ふーん。てか、お前先輩の俺に むかってタメ口とはいい度胸だな?」 「先輩って知らなかったし…。 なんかムカつくし…。」 さっきまで普通にタメ口だったし 今更敬語に変える気はない。← 「なんだよ、ムカつくって…。地味にショックだぞ。まぁ、いい。お前だけ タメ口、許してやる。」 俺様な先輩は偉そうなのに どこか優しさがある…気がする。 「あんたのこと、なんて呼べばいい?」 タメ口でいいって言われたし、先輩と呼ぶのはおかしいだろう。 「恭介でいい。」 「ふーん。わかった。」 「ほら、ついたぞ。」 話しているうちについたらしい。 そこは普通のマンションだった。 「1人ぐらし?」 「あぁ。」 恭介は鍵を取り出してドアをあける。 「お邪魔します…。」 「別に俺しかいねぇし、そんなかしこまんな。」 部屋は真っ暗で、本当に1人ぐらしらしい。 「荷物とかってどうする?明日取りに行くか?」   「え?荷物?僕、ここに住むのか?」 「居場所、ないんだろ?なら、ここをお前の居場所にすりゃいい。」 いきなりの事で驚いたが、正直なところもうあの家には戻りたくない。 息苦しいだけだから。 「いい…の?」 「当たり前だろ。」 「ありがとう…。恭介。」 「おう…////」
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加