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颯「 実はさ 、俺 元々 孤児院に居たんだよね 。」
玄樹「 っ 、え ‥ 」
颯くんは 、僕を理科室に連れ込むなり こんな話をしてきた 。
予想外の出来事に僕の頭は『 ? 』でいっぱい 。
そんな僕には目もくれず 颯くんは話を続ける 。
颯「 母さんは 当時赤ちゃんだった俺の世話が鬱になって ‥ 、これ 。」
颯くんは 、自分で自分の首を締めるような仕草をした 。
要するに 、『 自ら命を断った 』ということを示したかったのであろう 。
颯「 ‥ 父さんは 、わざわざご丁寧に俺を孤児院の前に捨てて逃げたんだ 。」
颯くんの口から小さな溜め息が漏れた 。
それこそ 、顔は笑ってるけど 声は別人のように低い 。
颯「 それでさ 、その父さんが今更 俺を引き取りにきたんだ 。 ‥ 昨日 学校に乗り込んでまでも 。」
玄樹「 き っ 、昨日 !? 」
颯「 うん 、昨日 。」
颯くんは 、理科室の天井を見上げて 今度は大袈裟に溜め息をついた 。
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