鬼ごっこであの世行き

180/194
前へ
/201ページ
次へ
「あ、おい!」 『大丈夫ですよ。このまま真っ直ぐですから!』 しょうがねぇ奴だな。 土方は借り物の土器を持っているので、足元を確かめながらゆっくりその後を追った。 『はぁ~…助かった…』 まだかゆいけど。 立花は首を洗うのに使った褌手拭いを川べりで絞る。 それにしても遅いな… 『ひっじかったさーん!!!』 「あ?」 『うわぁ!!いつから後ろに立ってたんですか!!?声ぐらいかけてくださいよ!!』 立花は驚いて尻餅をつく。 「気付かねぇ方がおかしいだろ。ってか、叫ぶなら森に向かって叫べ。」 土方は土器を静かに置く。
/201ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1870人が本棚に入れています
本棚に追加