鬼ごっこであの世行き

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馬鹿だ… こいつは正真正銘、まじりっけなしの本物の馬鹿だ… まぁ、それはいいとして、 「なぁ、あいつは一体何を食ってるんだ?」 『へ?げ!!さ、左之さん、ダメだって言ったでしょ!』 いつの間にか手から離れていた左之さんが、口から尾びれを出して再び魚を食べていた。 「俺はさっき言ったよな?そいつをちゃんと見張っとけって。俺が捕った魚を食ったんだから、罰としてそいつは今夜の食料に『わ、わかりました!どうぞ、この褌をお使い下さい!!』 左之さんの命には代えられないとばかりに、立花は自分の褌を差し出す。 「そうか。じゃあ、借りるぞ。お前は乾いたらこれ使え。」 土方は肩にかけていた褌を立花に渡す。 『…………。』 数えきれない程、(けが)されまくった褌を寄越された。
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