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『はい。見事な出来栄えですね!特に土偶の焼き加減が最高です!』
「そうだろ、そうだろ。娘さんのために細心の注意を払って焼き上げたんだからな。」
タロ父は胸を張って自慢する。
「お!出来たのか!こっちもやっと終わったぞ。」
火を付けるのに苦戦したため、土方の塩作りが土器と同じタイミングで完成する。
『土方さん、土方さん!見て下さい!この土偶はカックウに負けてないと思いませんか?』
立花は土偶を土方の顔面に突きつける。
「カックウって何だよ?ってか、鬱陶しいな。」
土方は立花から土偶を奪う。
『蝦夷地の南茅部で出土した中空土偶の事じゃないですか。…何で知らないんですか?国宝にまでなってるのに…』
立花は呆れたように呟く。
「あ゙?そんな事、俺が知るわけねぇだろ!」
『まぁ、そうですよね。それはいいとして、素晴らしい出来栄えだと思いませんか?』
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