第1章

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5 「そうか。それはけしからんなあ」 「そうよ。黒住さん、行って呼んで来てちょうだい」 杉山さんが言った。 「誰々ビリヤードに行ってるんだい?」 「中谷さんと和田さんと川口さんよ」 坪田さんが答えた。 「わかった。行って呼んで来るよ」 「ミイラとりがミイラにならないようにね」 山田さんがくすりと笑って言った。 「そりゃ、一体どういう意味だい?」 「黒住さんもビリヤードが好きなことは、誰だって知ってるわよ」 七村さんが言った。 二階の遊戯場へ行って見ると、中谷君、和田君、川口君の三人は、ローテーションゲームに打ち興じていた。 「みんな、そろそろお開きにして、飾り付けを手伝おうじゃないか。君達が少しも手伝わないので、女の子はプリプリしてるぜ」
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