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僕には、秘密がある。誰にも知られてはいけない、ささやかな…だけど重大な秘密。
「ただいま―!」
誰もいないマンションの部屋に帰り、僕は早速、今日デパートで買った物を袋から取り出した。
「ふう」
ホッと一息ついて、それをぎゅーっと抱き締める。
「今日も疲れたよ~。うさ吉」
うさぎのぬいぐるみ。こいつはうさ吉と命名した。
「よっこいしょ」
うさ吉を抱いたまま立ち上がり、寝室に行く。ベッドにはうさ吉の仲間がたくさんいる。
「ほら、新しい仲間のうさ吉だぞ」
ぬいぐるみの中心にうさ吉をおいて、俺はベッドにダイブした。
いつからか、疲れたりストレスがたまったりすると、デパートやオモチャ屋さんでぬいぐるみを買うようになった。
ぬいぐるみをぎゅーってすると不思議と癒される。こんなこと、誰にも言えない。僕だけの秘密…。
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