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とある公園、一人の男がブランコに座っていた。
「はぁ」
男はため息をつくばかり。バスに乗り遅れてしまい、タクシーも捕まらない。大事な会議まで、後10分。とても間に合わない。
「どうすっかな」
こうなれば、仮病でも使うかと思い、携帯電話を取り出すと、
「ねぇ」
突然、後ろから声が聞こえた。振り向くと、17,8才ぐらいの少年がいる。だが、何かが違う。
「それ僕の頭?」
少年は変な事を言い出す。よく見ると、目玉が飛び出ており、首が少しずれている。
「あぁぁ……」
大きな声を出せばいい、早く逃げればいい。頭では考えているが、何故か体が動かない。
「まぁいいや、また試せばいいし」
そう言った瞬間、男は空を見ていた。
少年は古い頭を取り外し、新しい頭を取り付けた。
「なんか違う」
頭を左右に動かすと、首がずれていく。
「これも違うか」
少年は新たな頭を探しに、茂みの奥へ消えていった。
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