3 キスから始まるすき

14/38
549人が本棚に入れています
本棚に追加
/232ページ
さすがに裸の彼を起こす事は、私にはできない。 頭の上にうるさい目覚まし時計を置いて、3分後に鳴るようにセットした。 部屋を出てすぐ、目覚ましがガンガン鳴るのが聞こえた。 「うわ、何だ?小夜子か?何で目覚ましなんかセットしたんだよ、俺はこの音が大嫌いなんだよ!!」 大声で不愉快さを叫ぶ彼の声がしたけど、私は部屋には入らないで彼が自分で勝手に着替えるのをドアの外で待った。 いくら暑い夏になったからといって、冷房の効いた部屋に裸で寝るのはきっと寒かったに違いない。 部屋の中からくしゃみをする音が聞こえた。
/232ページ

最初のコメントを投稿しよう!