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「転校生。入れ」
教師の声に従い、俺は教室の中に入る。緊張はしない。相手にどんな反応をされようが、興味無いからな......
俺が教室に入ると、様々な声が飛び交う......自分で言うのもなんだが、容姿は悪くない。ただ、目つきが鋭いからモテたりしたことはないな。
「転校生。自己紹介だ」
自己紹介......か。特に考えてないが、適当に俺の事を言えば良い...とはいっても...
「黒丞燐(こくじょう りん)。血液型はB。......好きな事は寝ること。嫌いな事は寝るのを邪魔されること。自分で言うのもなんだが、面白味の無い人間だ。関わろうとする奴がいるなら、俺の性格って事で理解してくれ。......以上だ」
悪くは無い...かな? 友達ができなくてもなんら支障は無いし、どうでもいいか。
「黒丞の席は...眞城の隣だな。ほら、あのイケメンの隣だ」
教師が指を指した先には、かなり整った顔の男子生徒がいた。イケメンとは十中八九あいつの事だろう。
俺は、席に着き頬杖をついて窓の外を眺める。俗に言う、関わりたく無いオーラって奴うぃ出してるつもりだ。
「黒丞!俺、眞城悠(ましろ ゆう)。よろしくな!!」
驚いた。俺に笑顔で握手を求める奴なんていたんだな......
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