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「やった!椎乙も康太も同じクラス!」
クラス分けの掲示板を見て嬉しそうに跳び跳ねる黒髪の少女――綾乃。
椎乙は呆れたような顔で綾乃を見やり、綾乃が「嬉しくないの!?」と突っ掛かる。次第に二人は言い合いになって喧嘩を始める。
それを俺が宥めて、最後にはみんなして笑う。
いつもの光景。いつもの三人。
中学三年生になった俺達を見る周りの人は「またか」と言って笑ってる。
俺はそれが幸せだった。
こんな毎日がこれからも続くと思っていた。
康太「――どうかしたのか?」
夏休みが開けてからだ。
異変に気付いたのは。
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