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紫鶴「だから誤解なんだよおおぉぉ!!」
和仁「あーはいはい。分かったから蔦根君離れて」
紫鶴「信じてないでしょぉぉ!?」
和仁「……ソンナコトナイヨ」
無表情で顔を逸らしてくる和仁君。
物凄く引かれてるのがわかる。あれ、なんかデジャヴュ(泣)
真尋「も~。病人いるんだから静かに~」
紫・和「「ごめんなさい」」
真尋先生に怒られた( ´・ω・`)
二人して謝ると真尋先生は「よくできました」と言って飴をくれた。
お、ピーチ味!
流石真尋先生、俺の好みをわかってるー!うまうま。
ピーチの香りが口の中に広がって幸せに浸っていると感じる視線。
紫鶴「俺の顔に何かついてる?」
キモくてサーセン。
和仁「…いや、美味しそうに食べるなと思って」
紫鶴「だって美味しいもの!」
和仁「……あ、うん、そっか」
また引かれた(^q^)
ショックでつい飴を噛み砕いてしまった。
あ゛あ゛ぁ俺のピーチ味ぃぃ…。
真尋「ボクも怪我人なんだからあんまり仕事増やさないで欲しいなぁまったくー」
松葉杖を付きながら溜め息を吐く真尋先生。その視線は病人が寝ているであろうベッドの方へ向いていた。
今寝てるのは西澤君と……。
誰だろう?
カーテンは二つ閉まっている。
気になって中を覗こうとしたら和仁君にしばかれた。ちぇ。
紫鶴「先生。ここ、誰が寝てるの?」
真尋「柊君だよー」
椎乙!?
そんなに怪我酷かったの!?
心配になってやっぱり覗こうとしたらまた和仁君にしばかれた。
何で、と問おうとしたら和仁は困った顔で「今はそっとしておいてあげて」と言ってくる。
ここんところくに寝てなかったらしい。起こしたら悪いから仕方無く諦めることにした。
代わりに西澤君の様子を見に行くと、すっかり落ち着いて今は静かに眠っている。
…何でいきなり過呼吸なんかになったんだろう。
思えば屋上へ向かう途中から辛そうにしていた。過去に屋上で何かあったのかな?トラウマとか。
気になったけど、人の辛い過去を他人の俺が興味本意で聞くことは出来ない。思い出させてしまう。
……このことは忘れよう。
そう決めて踵を返そうとしたとき、後ろから腕を掴まれて引き寄せられた。
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