Cafe Souvenirs

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５月のはじめ。

今日は土曜日。

ぬるい風が頬を撫でる。

目の前のドアを開けるか、

スルーしてそのまま八百屋に直行か…

私は今、この二択で悩んでいる。

所持金　１０００円。

母におつかいを頼まれ、今日私は家を出た。

こんなに心地よい天気だからだろうか、

さっき野良猫を追いかけた。

ここら辺では野良なんてよくいるし、決して珍しい訳ではないから、いつもならとくに気にとめない。

…が、なぜか今日はこんなところまで追いかけてきてしまったのだ。

もう高校２年になったっていうのに、なんか私幼稚だな…。

改めて感じ、さっさとおつかいを済ませて帰ろうと回れ右をしたら、一軒の小さなお店が目についた。

こんな人通りの少ない路地に、一体なんの店なんだろうか。

興味本位でそばまで寄ってみた。

『Cafe Souvenirs』

ドアの上にはこの単語が書いてあった。

よ…読めない…。

英語なのか、そうではないのかの区別さえつかない。